いよいよ打上当日です!
この日の早朝には国際宇宙ステーションISSが北東の空を通過します。3時だったか?4時だったか?。。。今日射ち上がるこうのとりが1週間後にドッキングするISSを見ようと、早起きしました。でも残念ながら北の空は曇っており、星は東の空しか見えませんでした。光害の無い吸い込まれるような漆黒の空にザラつく程沢山の星が見えました。
露美は前の日の早朝も1人で起きてISSの通過を見ました。その時は快晴で街灯の無い種子島の星空は星座が分らない程、沢山の星が見えていました。沢山の星の間の真っ暗な空間を進むISSは、まさに宇宙を進んでいるように見えました。真っ暗で地上が全く見えなかったので、自分も宇宙に居るみたいな錯覚に落ちいりました。打上当日の朝、皆でISSを見て盛り上りたかったのですが、残念ー。
一度寝なおして、5時半起床~。眠い目を擦りながら昨日下見した観望場所に向かいました。前の日から場所取りしてる人が居るかと思いましたが意外とガラガラ。何も6時前に来る事はありませんでした。車で細い道には入らない方が良いと言う地元の人の忠告通り入り口付近に車を置いて15~20分程歩きました。尾根の陰から射場が見えて来ました!ここで5時間待ちます!人が沢山来る所ですが公式観望所では無いただの道端。トイレも無いので携帯トイレとポンチョを持参しました!
55mm
300mm
恵美の湯は立入禁止となりました。
とりあえず恵美の湯跡地手前の射場が見える道端に三脚を立てて確保し、恵美の湯を見に行きました。途中の車が止められるスペースは既に一杯。ここには10台ちょっと位停められそうですが、
射場が見えるのは凄く狭い沢の出口のみ。下の写真で人が一人立っていますが、とても車の台数分の人数が快適に見れそうにはありません。三脚立てずに見る人だけなら大丈夫なのかなぁ?
恵美の湯の手前の民家。車を停めてある前には名前を書いたコンテナが置いてあったので、事前に許可をもらって車を置かせてもらってるようです。
民家から先が恵美の湯跡地です。私有地につき進入禁止の看板がありました(昨日の下見の時には無かったので入っちゃった)。看板と紐が張ってありますが、歩いて行く人に紛れて、ちょっと見に行ってみました。日避用テントと椅子、最前列は紐で囲ってあります。打上5時間前ですが、既に数人の人が居ました。たぶんですが、恵美の湯本館に泊っているお客さんの観望場所となってるかも?です。それにたぶん手前の民家に車を停めさせてもらった人も?
私達が確保した場所に戻って来ました。
寝不足で5時間待つので、ハンモックを持って行きました。打上は11時6分18秒と発表がありました。暑い時間まで待つ事になります。この日は曇っていましたが、かなり暑かった。でもハンモックの場所は木の後ろが崖になっていて風が吹きあがって来ました。寝ているとすっげー寒くなりました。恐るべし、ハンモック。しかし、寒くなるとトイレが近くて困る。
写真左奥に見える人影の所が観望場所です。その他の路上は木が邪魔で射場は見えませんでした。また、木を掻き分けた先は崖なので入れません。崖崩れを防ぐために植えられた木々は小さく、登る事も出来ません。背の高い車の屋根の上なら、もしかしたら見えるかもしれませんが、車を停めるスペースがありません。恵美の湯が立入禁止なので、射場が見えるポイントは殆どありませんでした。
打上40分前になると人が増えて来ました。この期に及んで入って来る車も居て、ハンモックの前はクーラーかけっ放しの車で渋滞しました。この先車がUターンする所も無いし、打上時間は迫ってるし、渋滞してるけどちょっとずつ進む以上は車を道に置きっぱなしでロケットが見える所へ行く訳にも行かないし、どうしたんでしょう?恵美の湯のお客さんだったのかなぁ。打上に間に合ったかな?
人ごみから離れて、こっそりポンチョで簡易トイレも済ませ、いよいよ打上ですっ!カメラは10mmの広角レンズで固定して動画撮影体制。これなら興奮して三脚を多少蹴飛ばしてもロケットは視野に入ってるでしょう。自分は双眼鏡で見るのに専念しましたっ!準備は万端ですっっ。
しか~しっ、近づく雷雲っ。
ロケットは雨だけなら射ち上がりますが、雷では打上延期となりますっ。
燃料注入後のNoGoは2日以上延期となります。土日で見に来てる人は打上を見れずに帰る事になるでしょう。プレス席に居る記者の柴田孔明さんがツイッターで逐一状況をつぶやいてくれました!
島の北の方にある増田通信所で雷警報。職員退去命令が出た!
増田通信所は射ち上がったロケットを追尾するパラボラアンテナがある所です。
射場を見守る私達の背中からも雷の音が近づいて来ましたっ。
射点の向こう側、プレス席辺りに雨のカーテンが見えます。
私達の居る場所も雨がパラつきました~っ。゜゚(>ヘ<)゚ ゜。
誰かがPCを持ちこんで中継動画を見てる音が聞こえます。
打上判断は、
Go!ですっ!
カウントダウンが始まっていますっ!
中継動画は回線スピードに寄って、どの位遅れているのか分りません。いつロケットが上がっても良い様にカメラの動画の録画をスタート!自分は双眼鏡を覗き込みました~っ!
TVで見る打上とは大違いでした。ものすごい爆音。ビリビリ震える空気。自分と同じタイミングで叫ぶ人。拍手する人。笑う人。動画では自動で露出が絞られていて分りませんが、太陽が上がっていくみたいに眩しかった。ロケットはあっけない程あっという間に雲に突っ込んで見えなくなりましたが、ものすごい爆音は雲の向こうから聞こえています。今、ここは地球の頂点です!目の前にいたロケットは、ここ種子島から宇宙に射ち上がって行きました~っ!
打上直後。余韻を味わっている人達。
打上を見慣れた地元の人達は、爆音が遠ざかるとすぐに居なくなってしまいました。
残ってるのは観光客ばかりです。
暑い中、汗を大量に流しながら何時間も一緒に打上を待って、
背後の雷雲を心配して、Go/NoGoを見守り、
パラつく雨に溜息をつき、そして、一緒に歓声をあげた。
もはや同志達ですっ。
今度は青空で~っ!
もう少し鮮明な動画は、こちら。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm18500458
http://www.youtube.com/watch?v=_-mZQTsl7CI&feature=plcp